【読書】アッジェ写真集「巴黎」(リブロポート刊)

寝る前にラジオを聴きながら、アッジェ写真集「巴黎」(リブロポート刊)を観照。

いつ観ても、何度観ても、示唆に富んでいて、新たな発見があります。

「観て、観察して、考える」(アッジェ先生)

アッジェ先生が歩き回り、観て、考えて、観察して、凝視した果てに、<観る/観られる>の関係性が相互に干渉し、共鳴し、一体化しています。

古くから、様々な人々がアッジェの写真について、貴重な評論を遺しているので、言う事は言い尽くされているのですが、言葉にならない「何か」を共有している感覚が残ります。

犯行現場の様でもあり、

「かつて、そこに、在った」(ロラン・バルト)

何かが、何かの気配の重さと深さが、観照者に問いかけています。

事物と呼応し、共鳴し、一体化し、かつてそこに存在した事物の歴史や思い出や記憶をも感じ取りながら、焼き付ける。

無垢な媒介者による記憶の保全であり、同時に語り部でもあります。

そこには、観照者に固有の生のヴォイスが存在し、それを読み取り、聴き取る事が必要となる。

神経を研ぎ澄まし、注意深く集中力を高め、魂を削りながら、想像力を高めて行く。

ここかも知れない何処かへの入り口が、そこに、在る。

と感じます。

原点に回帰するのに大切な一冊です。

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